無駄の無い間取りつくりの考え方

大きな間取りでも小さく家を建てるコツ

家はこだわればこだわるほど大きい家になりがちです。資金計画から先に進めている人はそもそもこのような問題になりにくいのですが、水回りやキッチン、ダイニング、リビング、玄関、収納、子供部屋、主寝室、和室、そして吹き抜けと、これら全てにこだわりを持ってしますと、家自体を大きくしなければいけないし、それに伴って土地も大きくしなければいけないという問題が出てきます。

この空間を長い期間の中で、変化させていくことで小さな家でも贅沢な造りに変えることが出来ます。変化させる以外でも、重ねたり、兼用にする考え方を持てば、家は小さくても小さい価値以上の力を発揮することができます。

家のスペースを重ねていく考え

長く住んでいくことを想定して、最初は吹き抜けを作ったとしても、数年後にそこの吹き抜け部分に床を設置できるよう、簡単にリフォーム出来るような設計にしておいて、あらかじめ新築する段階から準備をしておきます。下記に詳しく書きましたが、子供部屋を4.5畳の部屋にしても押入れにベッドを入れれるような構造に最初からしておけば、スペースを有効活用(重ねる考え)できます。

またサンルーム(ヨーロッパではコンサバトリーともいいます)や小屋を作ることで家の外にあるんだけど、家を繋げておけることで、完全な外では無い仕様にしておくと、家を大きくするより安く済ませることが出来ます。リビングの掃き出し口にサンルームを設けておくことで、色々な活用方法ができますよね。夏の夜や昼なんかは太陽を浴びながらみんなでお酒が飲めたり、夜も星を見ながらみんなの集いのスペースにしたら素敵です。

家のスペースを変化させていく考え

例えば二階の部屋もいつか子供は家から出ていくことを想定して、子供部屋が一つ主寝室一つ、ちょっとしたフリースペースと吹き抜けがあった場合に、子供が増えたら、吹き抜けに床をいれて子供部屋を増やすか、フリースペースと一つの子供部屋を活用して二つに分けれるような構造に予めしておいたりも可能です。

子供が家から出ていけば、子供部屋を夫婦の部屋として分けてしまい、主寝室を老後の運動が出来るようなスペースに変えるとかもアイディアとしては良いと思います。小さい家でも間取りを前もってしっかり考えておくこと、今までの間取りの概念に捕らわれないこと、この二つを意識しておけば小さくても大きい家と同じ価値を持つことが可能になります。

実はうちも和風コンサバトリーは設置してもらっています。夫婦そろってインドア派では無く、アウトドア派なので太陽の光が大好き。もともと庭は大きくしたいという二人の意見はあったので少し大きめの和風コンサバトリーを設置しています。リビングからそのまま行ける仕様にしたので、すごく開放的で最高ですよ。

どちらかというと家に人が来てほしいと思っている家なので年がら年中バーべキューをして仲間と楽しんでます。

子供部屋4.5畳にしたい人へのポイント

以前の記事にうちの実家は玄関をあけたら左右に分かれて階段が二つあるという話をしたのですが(斬新ですよね)、今思えばうちの斬新なポイントは子供部屋にもありました。幸い当時の部屋は6畳だったので気にはならなかったのですが、これが4.5畳の部屋なら役に立つポイントがあったので紹介します。

近年小さい間取りの子供部屋が多くなっている

最近子供部屋でも4.5畳の部屋が意外と多いと聞いたことがあります。昔には無かった90センチ角の畳が9枚正方形に配置された4.5畳って見かけることがあるかと思います。このときにクローゼットだけは設けておきたいのですが、クローゼットに壁紙を貼ってもらい押入れの天板を出来れば二つ付けてもらいます。

下の天板を中学生くらいの子なら上り下り出来るくらいの高さにして上の天板は寝たときに圧迫感がないくらいの高さにします。うちの場合は上の天板は半分くらいのサイズで段ボールなどを置いていました。4.5畳の部屋にベッドを置いてしまったら生活するスペースがありませんし、窓は設けていると思いますので4.5畳の広さにベッドを置くとカーテンによっては寝るスペースが明るくて落ち着かないことにもなりかねません。さらに勉強机を置くスペースとおもちゃや小物を置くスペースも考えると、ほぼ部屋にスペースが無く年齢を重ね大きくなるほど居心地の悪い部屋になります。

クローゼットを変化させる考え

その点うちは6畳だったので苦ではなかったものの、クローゼットが引き戸で取り外しが容易にされており、木材むき出しではなく天板も含めて壁紙が貼られていたので、そこをベッドにして過ごすことが出来ました。後は壁掛け出来るスペースを設けた方がいいですね。

少しでも床に物を置かないような工夫をした造りにすると小さな部屋でも広く使えますので是非検討して見てください。当時はクローゼットも開き扉にしてないのも部屋への圧迫感がなかったので良かったと思います。開き扉だったとしても取りはずしていたと思いますけど、恐らく最初からクローゼットも部屋のスペースと考えていた為、引き戸にしていたと思います。

またこのような小さい部屋を設けるにあたり、壁を有効活用する視点で高窓にするのも良いかもしれませんが、注意すべき点は向かいの家の窓の位置に気を付けて配置することと、窓を高く設定しすぎると大人じゃないと開けることが出来ないなどの弊害も出てきますので、そのあたりを考えながらも設計していくと良いと思います。

高窓は座って見上げるとお隣さんの二階の窓から見えやすいというのも構造上、出てくる可能性がありますので、それも踏まえて透明では無い型ガラスにしても良いと思います。