増し積み擁壁とは
擁壁の中で最も注意しなければいけない増し積み擁壁
擁壁の中でも特に注意しなければいけないものあります。首都圏などは多く見れられるこの増し積み擁壁。傾斜地にはよくコンクリート擁壁や間知石擁壁が使われるのですが、これだけでも十分注意しなければいけないのですが傾斜地の上(上というか延長上というか)にもブロック積みで擁壁が作られていることがあります。これがオーソドックスなパターンの増し積み擁壁だったりします。このとき斜面部分にあたる間知石擁壁はちゃんと検査を受けているのですがその上にあたるブロック積み擁壁の部分が検査を受けていないことがあるのです。(ひどい!)ブロックも4段くらい重なっているとかなり危険な可能性があるみたいです。ブロックの裏側に盛土があってこれが土砂崩れの危険がはらんでいるかもしれません。
つまり、このケースの問題点は下のコンクリート擁壁がいくら安全だとは言え、上のブロック擁壁と総合的に判断されるので結果として危ない擁壁とされます。もし危ないとされた場合、擁壁の下の部分に家を建てた後、新たに建て替えようとした場合に危険な擁壁があるとして、役所から確認申請が通らない可能性が出てきます。そうなると家を建て替えられないという問題も出てくるので注意しましょう。下から見ただけでは、上に盛土があって危険かどうかは肉眼で確認できるものではありません。
また傾斜地の擁壁部分が自分の土地で無い場合は、なおさらその擁壁が安全なものかどうかが分からないです。もし隣地のもので危険なものである判断された場合にも、自分たちの土地の価値も低くなることは十分ありえますので気を付けてください。
また傾斜地が自分の土地なら、費用をかけて直すことで再建築など出来るのですが、所有者が他人の場合はその擁壁に介入することができませんので、隣地の他の所有者が擁壁を直さない限り、新たに再建築が出来ない(役所より確認申請の許可がおりない)ので、そのあたりも念頭において土地選びをしてください。
何十年後、実は資産価値が無かったというような土地を選ぶことにならないように・・・。
購入してはいけない土地とは
また基本的に購入してはいけない土地というのがあります。マイホームとして購入する土地でも、その土地に価値があって仮に将来価値が上がった時には、その土地を売って新しく新築を建てるなんてこともあるかもしれませんよね。
昔は土地って安全な資産として考えられていましたが、今や人口の減少により、地域によっては土地の値段が下がっているところもあるかと思います。そういう外的な要因が強い場合は仕方ないことですが、内的な要因としてその土地のポテンシャル自体に価値の低い要素があったりしますので、そこだけは注意しておきましょう。袋地という土地があります。よく旗竿地と呼ばれている土地で、不整形な旗と竿のような形でつくられた土地のことです。
基本的には竿の部分が路地部分にあたり、旗地が宅地として有効活用されます。路地部分は駐車場を建てるくらいかと思います。そして、旗竿地の最大のデメリットは基本竿地の両側には物件がありますので、日当たりも風通りも最悪な状況になる可能性が高いです。また竿地の間口が狭ければ狭いほど、価値は下がるとされてますし、竿地の長さ(公道から宅地までの距離)が長いほど土地の価値は下がるとされています。
しかし、(大きさによりますが)竿地の隣の土地と価格があまり変わらないことがあります。それは旗竿地全部の大きさが広いため、土地の値段はあまり変わらなかったりするのです。なかなかメリットがないですよね。
つまり、将来的に価値が上がらないような土地になりえる可能性が高いので無理して購入する必要は無いと思います。また将来建て直しをしたいとなったときでも住宅が建ちならんできた場合に竿地から工事業者が入りづらく、通常の工事費用よりも値段が上がる可能性が高いですし、そもそも工事が出来るのかという問題になるかもしれません。袋地、旗竿地には十分に注意しましょう。